★がんになったよかった!と書いている理由
このサイトのタイトルに「がんになってよかった!」とありますが、
「今、元気だからそう言えるんだ!」
「ふざけるな!」
と怒る方もたくさんいると思います。
こんなことを書いている私もがんになったときは、恐怖・不安・孤独・・・
目の前真っ暗で、不幸のどん底でした。
しかし「どうしても生きたい!」と思ったことから、徹底的に学びました。
どうして恐怖や不安が消えないのだろう?
私が出した答えは「原因がわからないから」でした。
がんになった原因がわからないから、どうしていいかもわからず、後ろから追ってくる見えない黒い影に怯えていたのだと気づきました。
夜道で後ろから足音が聞こえるシーンは良くありますよね。
あれは、後ろにいるのが誰だかわからないから怖いのです。
分かれば、なんてことはないはずです。
そして、がんになった原因を掘り下げて考えたとき、
私自身の「今までの生き方」にすべての原因があることが分かりました。
食事、ライフスタイル、ストレス、考え方・・・・・
原因が分かったらあとは変えるだけです。
そして今までとは、180度生き方を変えました。
どんな生き方に変えたか?
「がんになって良かった!」と思える生き方に変えたのです。
すべての選択を「がんになって良かった」と思える選択に変えました。
「死を見るよりも、生を感じよう!」
「今こうやって生きていることに感謝しよう!」
それはがんになる前の生き方との決別でした。
今までの人生の選択を間違った結果、がんにない不幸のどん底になったのだから、まったく逆をすれば幸せになれる。
勝手に自分でそう決めたのです。
そうです、勝手にです。
がんになった時、「幸せ」なんて言えるわけありません。
しかし、がんになって、「幸せなるんだ!」と決めることはできるはずです。
そうすることで、どんな状態からでも幸せに向かって生きることは出来るのです。
苦しみが多ければ、多いほど、その先の幸せもたくさんあります。
苦しみから逃れようとすると、苦しみは増えます。
苦しみを幸せになるためのきっかけとして受け入れ、これから幸せになると決めることで、幸せは増えるのです。
私は一番苦しいときに、幸せになると決めました。
15時間の手術を終え、人工呼吸器につながれ、動くことも、話すことも、息をすることも、もちろん飲食することもできなかった、自分の意思ではまったく何もできず死が目の前にあった2日間。
それを、その後の人生の大きな財産にしました。
「もうあそこには戻らなくていい生き方をしよう」と生き方を変える覚悟ができたのはこの財産のおかげです。
今、私は講演会などで苦しみが多ければ多いほど、大きければ大きいほど、幸せになる資格があるとお話ししています。
人はなかなか変わることができません。
しかし、苦しみを資源とすることで変わることができるのです。
何度も言いますが
「がんになって良かった!」と言える生き方をすると決めることです。
そして今までの生き方を断つこと。
すなわち決断することです。
「がんになって良かった!」と思えなくても良いのです。
決めればいいのです。
その結果として、幸せに近づき、何年かすると自然に「がんになって良かった!」という言葉がでてくるようになるのです。
今私は、とても幸せです。
「がん」になる前よりも比べ物にならないくらい。
もし「がん」にならなかったら、こんな幸せはありえなかった。
すべての人がこれに当てはまるとは思っていません。
しかし、そうなれるチャンスはすべての人にあると思います。
がんになったときに一番大切なのは「希望という灯台」です。
わたしの役割は、がんに限らず今苦しんでいる人の希望という灯台の光を造ること。
そのために、あえて「がんになったよかった!」という非常識な言葉を使っているのです。